2020年、始まりましたね!今週は2019年に寄せられた質問のうち、最も多く寄せられたもの、話題にのぼったもの、そして…面白かった質問を振り返り、取り上げていきたいと思います(過去の振り返り記事が気になる方は、この記事やこちらの記事をどうぞ。勝利の栄光スキンの選定方法やポロを食べたらどうなるかについて回答しています)。
テーマやチャンピオン、スキンシリーズ(PROJECTなど)を取り上げたイベントが定期的に開催されていますが、イベントの質が徐々に下がっているように感じます。新しいゲーム体験(たとえばゲームモード)が用意されるわけでもないし、過去のイベントと比べるとタスクの内容も限られていて、凡庸に感じられます。今後、充実した内容の楽しめるイベントを開催していく予定はありますか?
はい、もちろんあります!そして、このフィードバックには心の底から同意するところです。確かに今年のイベントは新鮮味に欠けています。独自性に富んだ、すべてのプレイヤーがワクワクするようなイベントを作るのは私たちの願いでもあります。そこで今後のイベントにおいては「イベント参加者全員のやりがいを高め、新規性を強化し、より思い出に残るものにする」という目標を立てました。
現在はこの目標を達成するべく、次のようなイベント内容を検討しています:
- イベントとゲームモード(新規・既存)の併催を復活させる
- ミッションがよりイベントと密接に結びつくようにする。具体的にはTrialsのしくみに近づける(Trialsではミッションを完了すると進行状況バーが進み、ハウス固有の報酬が入手できました。これがイベントの一貫性を生み出していました)
- ミッションの数と種類を増やし、「ミニオンをx体倒す」、「xキル獲得する」、「xゴールド獲得する」といった一般的な内容に留まらないようにする
これらの変更の一部はまもなく実際にご覧いただけます。第一歩となるWorldsイベントではまず小規模な変更からスタートし、その後は2020年に向けて継続的に改善していきます。まずはWorldsイベントを楽しんでもらえることを願いつつ、これからも皆さんからのフィードバックをお待ちしています!
どうしてカスタムモードでウルトラ・ラピッド・ファイア(URF)や他のゲームモードを遊べないんですか?
ローテーションゲームモードを「十分に楽しめる状態」で維持するために必要な労力については以前にもこちらでお話ししましたが、やはり新しくリリース/アップデートされたチャンピオン、スキル、アイテム、ルーン、スキンは各種モード上で「悪さ」をすることが多々あるのです。またゲームの基本コード部分(ダメージの記録方法やテクスチャーの読み込み手法など)に変更やリファクタリングを行うと問題が深刻になる可能性もあります。というのも、短期間で素早く開発するサイクルで作られたものは往々にして「綺麗でも最適でもないけど、動く」という状態にあることが多いのです。今よりもずっと頻繁に新モードをリリースしていた当時、モードチームはこの問題に対処する保守作業に全体の50%の時間を費やしていたほどです。
「でもカスタムモードはそもそも真剣勝負ではないのだから、バグが残っていても良いのでは?」、「それならライアット側も労力をあまりかけずに各種ローテーションゲームモードを提 供できるのでは?」という声も確かに寄せられます。
しかしバグが多数あると認識した上で(つまり意図的に)、各種ゲームモードをカスタム向けに開放することはできません。ライアットでは「遊び方を問わず」LoLのゲーム体験を常に高い水準に保ちたいと考えているからです。また「企業方針」を抜きにしても、一部のバグはゲームサーバー群全体をクラッシュさせるほど深刻であり、実際にクラッシュすればカスタムゲーム以外の大量の試合も進行不能になります。このため、仮に私たちが「カスタムならバグがあってもいいや」と決断してモードを開放したとしても、それは最終的に他のLoLプレイヤーにも大きな影響を及ぼすリスクを生んでしまうのです。
これはつまり、「カスタム限定でゲームモードを復活」させるために必要な作業量は「そのモードの対戦キューを完全開放」する場合と変わらないということです。過去のディスカッションで既存ゲームモードのローテーションを保守するのではなく新モードの開発に注力するとお知らせした理由はここにあるのです。
プレイ「したくない」オプションを選べないのはなぜ?
ポジション選択システムについては長年に渡っていくつかの案を試してきました。「任意のポジション拒否」システムもそのひとつだったのですが、端的に言ってこのシステムは大失敗に終わりました。大多数がサポートを拒否したため、マッチメイキングの品質は下がり、対戦待ち時間は劇的に長くなってしまったのです。
そして、どこでもオプションは対戦待ち時間がとんでもない長さになることを防ぐための「最後の手段」でした。どこでもオプションは可能な限り発動しないように最大限の努力をしましたが、希望ポジションを取ること・対戦待ち時間が永遠に続かないこと・公平なマッチメイキングが行われることをすべて成立させるのはゲームデザイン上の大きな課題でした。現在、どこでもオプションが不要になる条件はひとつしかありません。各ポジションのプレイヤー分布が「常に」均等(1ポジション=プレイヤーの20%)になることだけです。これを適切に行うのは一筋縄ではいきませんが、チームは今後も皆さんが希望ポジションを得た上で、すべての試合がいい勝負だと感じられるようにするべく新たな施策を探し続けます。
Riotアカウントはどうしちゃったの?なんでLoLにログインするときのユーザー名を変えなくちゃいけないの?
これは短くまとめると、新タイトルのローンチに備えてアカウントシステムをアップデートする必要があったためです。このアップデートが完了すると、世界規模で固有でない(=別の地域でも使われている)ログイン名が存在すると問題が生じてしまうため、重複する名前を使っているプレイヤーの皆さんに変更をお願いすることとなりました。なお、変更されるのはログイン時のユーザー名のみで、サモナー名を変える必要はありません。
詳細に説明すると、新タイトルのローンチ準備に際して、私たちはアカウントシステムを再構築する必要に迫られました。旧システムにおけるアカウントは特定地域と紐付けられていたため、『リーグ・オブ・レジェンド』の地域区分と新規タイトルの地域区分が完全に一致していない限り、新規タイトルをリリースできませんでした。今後リリース予定のタイトルでは、地域区分の構成がLoLとは異なるものになる可能性があるため、ここが問題となったのです。
この問題を解決するには世界中の各プレイヤーのユーザー名が重複しない状態(ユーザー名が固有の状態)を作る必要がありますが、現在はサーバー間でユーザー名が大量に重複しています。そして新ユーザー名システム導入時に同一ユーザー名のユーザーが存在すると、どちらのユーザーもログインできない状態が生じてしまいます。別の方法も模索したのですが、複数タイトル向けプラットフォームを構築する上で、今回の施策以上に信頼性・安全性・持続可能性の高い案が見つかりませんでした。
移行に際して皆さんにかかるお手間や不都合をもっと抑えられればよかったのですが…。プレイヤーとしてのアイデンティティーの一部を変えなければならないのですから、それは当然好ましくありません。たとえそれが他者に見えないものであったとしても。現在はプレイヤーの皆さんにログイン方法の変更をお願いしている(新ユーザー名システム導入の準備)段階ですが、導入後は新タイトルをスムーズにプレイできる環境を提供してまいります。本プロセスが皆さんにとって不本意なものであったことは承知していますが、正直に申し上げて私たちとしてもこれは不本意な結果です。新システムにおいては今後このような事が起きないよう将来性を最大限に考慮していきます。
一方では、ユーザー名とパスワードを保存して自動ログインする新機能は多少の利便性を提供できるものと思います。この他、皆さんからの要望が多かった「ユーザー名ではなくメールアドレスを用いたログイン」機能についても検討を進めているところです。また変更後のユーザー名に満足していない方に向けて、来年の初旬にログイン情報を変更できる機会を設ける予定です。
リトルレジェンドは卵を産みますか?
霊峰ターゴンの頂上近くまで歩みを進めてきたRiot Cactopus。肩で息をしながら、彼は最後の一歩を踏み出す。するとその眼に簡素な作りの台座が飛び込んできた。台座には未知のルーン文字で碑文が刻まれている。当惑しながらも台座の前でひざまずく。突然柔らかなささやき声が響いた。周囲に渦巻く冷たい風が男の耳へと吹き込んで、声となる。「真なる美を所望するか?ならば台座に財布を置くがよい…」一体誰がどこから話しかけているのだ?しかし凄まじい衝動が身体を支配する。男が冷え切った石の台座に財布を置くと、ルーンが光りはじめ、周囲にまばゆい魔法のエネルギーが流れ始める。そして脈動が響きわたる。一回、二回、三回…やがて台座の上空が輝きはじめ、光の中から小さな卵が現れ、そしてゆっくりと台座に着地する。卵を手に取って観察してみる。温かい…本当に温かい。男は手の中の卵を何度か左右に転がしながら、この卵が何なのかぼんやりと考えた。
次の瞬間、何かが割れるような乾いた音が聞こえた。続いてパキッという音が大きく響き、卵の殻に縦ヒビが入った。男は恐れおののいて卵を落とす。卵は地面にぶつかった衝撃で砕け――中から光が洪水のように溢れ出た。あまりの眩しさに視界を失った男は思わず尻もちをついた。目を開け、何度かまばたきをして目の前の状況を確認する。ようやく視界がはっきりしてくると、今まで見たことがないほど愛らしい魔法の生き物がそこにいた。それは、男の人生を不可逆的に変えてしまう体験だった。
この魔法現象の詳細がまったくの謎であるためリトルレジェンドが卵を産むかどうかは分かりませんが、リトルレジェンドが最高の友達になってくれることだけは間違いありません。
10周年感謝祭ではたくさんのタイトルが発表されましたが、リーグ・オブ・レジェンドは今後軽視されていくのでしょうか?パッチ頻度が下がったり、開発が軽んじられたり?
その通りです!リーグ・オブ・レジェンドは終わったゲームとなりました!今までありがとう、安らかに眠れ!
…
はい、嘘です。たちの悪いトロールでした。真面目に回答すると、私たちはこれら新タイトルにもう数年単位で取り組み続けてきています。実はもうかなり長い間、リーグ・オブ・レジェンドチーム(マーケティングも含む)所属メンバーはRiot社員全体の2割未満でした。
それ以外の8割強のメンバーは、大半が表舞台に出ることなく新タイトルの開発と新タイトルの展開に必要な世界的インフラの整備に従事し続けていました。また、Riot初のアニメーションシリーズ『Arcane(邦題未定、リンク先日本語字幕あり))』の制作に携わっているクリエイティブスタッフもいます。10周年感謝祭は彼らの取り組みがついに発表される舞台となりましたが、だからといってリーグ・オブ・レジェンドPCチームが歩みを緩めることはありません。
というわけで、サモナーの皆さんはしっかり準備しておいてください。リーグ・オブ・レジェンドは次の10年もこれまで以上に盛り上がっていきますよ。
こちらでお寄せいただいた質問には可能な限り目を通しますが、すべてに対して回答を約束することはできない事をご了承ください。例えば、別の場所で回答済みの質問や本コーナーの趣旨から外れてしまう質問は取り上げられませんし、このコーナーで新機能や新コンテンツの発表を行ったり、すでに詳細な説明を行った事項を再び取り上げたりすることもありません(ただし、特定のポイントをはっきりさせることはあります)。
もちろん皆さんの声を聞きたいという気持ちに変わりはありませんし、いただいた質問は担当ライアターにしっかりと届けます。疑問が浮かんだらぜひお送りください。