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/dev:ネクサスブリッツを振り返る

ネクサスブリッツの2度目のテストで学んだこと、エクスペリメンタルモードの今後。

SpaceNorthによる

2018年の夏、ネクサスブリッツ・アルファが初めての“エクスペリメンタル(実験的)ゲームモード”としてリリースされました。このゲームモードでは、開発のかなり早い段階からライブサーバーでテストを行い、開発を続けていくかどうかの判断に役立てるという新たな開発アプローチを試みました。最初のテストで集まったフィードバックをもとに2度目のテストを実施することが決まり、スノーダウン期間にあわせて大量の変更とともに、期間を延ばして実施されました。

そしてテスト期間中のモードの利用状況を調査した結果、現時点ではネクサスブリッツを恒久ゲームモードにはしないことを決めました。今後も、特にイベントにあわせて短期間だけ復活させるには良いモードだと思いますが、テストの終盤には常にプレイ可能にすべきだと判断できるほど多くはプレイされていませんでした。ネクサスブリッツをメインに楽しんでいたプレイヤーにとっては残念なお知らせだと思いますが、LoLのコミュニティーと一緒にゲームモードを開発するという今回の試みを通して、プレイヤーが重視する点など、私たちは多くのことを学べました。今後、より多くの人々に共感してもらえて、より幅広い層にアピールできるゲームモードを開発するにあたり、ネクサスブリッツで学んだ教訓は間違いなく役に立つでしょう。

ネクサスブリッツの2度目のテスト

ネクサスブリッツの2度目のライブサーバーテストは2つのフェーズに分かれていました。最初の4週間はスノーダウン期間中、イベントの中心となる“スペシャルモード”としてプレイ可能で、残りの2週間はイベントに属さない独立したモードとしてプレイ可能でした。2度目のテストではマップへの変更や新コンテンツの追加、バンの導入など、大量の改善が行われました。変更内容の一覧はこちらでご覧になれます。

テストはどうだったの?

リリース直後やスノーダウン期間中は多くのプレイヤーの皆さんがネクサスブリッツをプレイしてくれました!様々な変更内容を体験しようと多くの方がネクサスブリッツにキューを入れ(対戦待ちし)、最初の4週間の合計プレイ時間は1度目のテストの2倍にまでなりました。URFモードを除けば、ネクサスブリッツはプレイヤーの利用率がもっとも高かったサブゲームモードだと言えます。

2度目のテストで追加された新要素は大変好評でした。アンケートによると、全イベントの中で圧倒的に人気が高かったのは「決闘」と「アーフ・デスマッチ」で、一番人気が高かった報酬は「戦いのソリ」でした。マップのグラフィックアップデートやバンの追加、次のイベントの予告など、主要な改善点も全体的に好評でした。ただし、陰の立役者はネクサスブリッツをテーマにしたミッションの導入とスノーダウンイベントとの連携であり、ネクサスブリッツのミッションやモード限定のカスタマイズアイテム、トークンを獲得可能なスノーダウン・ミッションには大きな関心が寄せられていました。

一方で、最後の2週間に突入してスノーダウンイベントとミッションが終了すると、ネクサスブリッツをプレイしていた大半のプレイヤーはあっという間に普段プレイしているモードに戻っていってしまいました。1日あたりのプレイ時間は大幅に低下し、モードの利用率はテスト終了まで下降し続けました。

これらすべての要素を考慮すると、ネクサスブリッツはイベントと結びつけるのが一番であると言えます。多くのプレイヤーは「ええっ!こんなLoLってあり!?」といったクレイジーで新鮮味のある瞬間を望んでいたことは確かですが、そういった目新しさも次第に薄れていってしまうようです。プレイヤーが何度もプレイしていた一番の理由はカスタマイズアイテムの獲得やミッションの完了、トークンの獲得などの“やり込むべき目標”があったからでした。そして目標を達成すると、大部分のプレイヤーは普段プレイしているモードに戻ることを選択しました。

ネクサスブリッツのテストで学んだこと

理想的には、恒久モードに格上げすべきエクスペリメンタルモードとは、たとえ最初の新鮮味が薄れてしまって他のイベントがなかったとしても、プレイヤーが何度もプレイしたくなるようなモードです。今後エクスペリメンタルモードを実施するにあたっては、今回学んだ教訓と知識を活かし、プレイヤーが“繰り返し”遊びたくなるような、長続きする体験を作り出そうと思います。幸いなことに、ここで学んだことはすでに他のゲームモードに活用されています。最近では、ARURF+に「チャンピオン発射装置」が導入されて毎試合テレポートを選択する必要がなくなりましたし、ARURF+とランダムミッド・イベントモードのバランス調整では、ネクサスブリッツで利用した手法が使われました。

少なくとも、近い将来にネクサスブリッツが恒久モードに格上げされることはありません。しかし、ネクサスブリッツの「ゲーム内イベントと報酬」はテーマにあわせた新要素の追加が容易で自由度が高いため、イベントでの利用にはうってつけだと考えており、すでに次に復活させる計画を考えているところです!

この場を借りて、LoLのコミュニティーに心からお礼をお伝えしたいと思います。未完成な部分が多かったにもかかわらず、このエクスペリメンタルモードを喜んで試してくださったことに感謝いたします。「戦いのソリ」のぶつかり合いや「バードルロイヤル」のポッピーのアルティメット、「決闘」での手に汗握る戦いなど、あらゆるプレイ動画を大いに楽しませていただきました。

コミュニティーからすぐにリアルなフィードバックが返ってくるため、意味のある改善を素早く導入していくことができ、開発者としては何から何までいいことづくめでした。具体的な予定はまだ何もありませんが、ネクサスブリッツの開発において“エクスペリメンタルモード”という手法はとても有効だったので、将来のプロトタイプ開発においてもこの手法を活用していくつもりです。本ゲームモードの開発にご協力くださり、ありがとうございました!

最後にネクサスブリッツモードのカオスを思い出しつつ、テスト期間中のデータを集計して得られた興味深い事実をご紹介します!

ネクサスブリッツの意外な事実

  • 「チャンピオン発射装置」を最初に思いついたのがBrian “Feral Pony” Feeneyだったので、スタジオ内では「FeeneyPult」(= Feeney + Cataplut)として知られています。
  • 「チャンピオン発射装置」は「Int-Pult」(インティング・カタパルト、すなわち自ら敵陣に飛んでいってそのままお星さまになる装置)としても知られていますが、インティング(意図的デス行為)に関して言えば「戦いのソリ」の方がはるかにひどく、その報酬として得られるのは圧倒的に低い勝率のみで、チームがリードを失う最善の方法となっていました。しかし、プレイヤーの間では一番人気がありました。
  • ナサスは勝率がとても高かったにもかかわらずSグレードを獲得する比率が一番低く、DとCのグレードを獲得する比率が一番高くなっていました。もっとスタックをゲットしましょう。
  • 全イベントの中でもっとも試合の勝率が高くなるのは「決闘」イベントに勝利した場合で、「2v2、2v2、1v1で勝負しようぜ」がチーム間の優劣をつける有効な方法であることが証明されました。
  • 5回に1回の試合がネクサス対ネクサスの「サドンデス」で決着していました。
  • サモナーズリフトと比較してネクサスブリッツでもっとも多くプレイされていたのはマオカイで、サモナーズリフトと比べてもっとも勝率が高かったのも恐らくマオカイです。
  • アカリはネクサスブリッツでの勝率が最低(41%)だったにもかかわらず、使用率ではトップ20に入っていました。
  • 一番多く購入されたネクサスブリッツ限定アイテムは「デスファイアグラスプ」で、逆にもっとも購入数が少なかったのは「リグルのランタン」でした。勝率がもっとも高かったアイテムは「ステータス求道者の杖」(60%)ですが、その理由はすでにかなり勝っているチームのプレイヤーでなければ購入する余裕がなかったからでしょう。
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