前回、Clashに関する長めの現状報告を行ってから随分時間が経ちました。安定して誰もがClashを楽しめるように数ヶ月前に複数の地域でテストを行いましたが、残念ながら望んでいたほどスムーズに事は運ばず、以前と同様に一部で試合に参加できない問題が発生しました。これを受けて私たちはClashの再ローンチを延期し、システムに抜本的な変更を加えて、今年のいずれかの時点で再びテストを行うことに決めました。
地域ごとのテストについての最新情報
昨年、私たちはClashのスムーズな進行を妨げているいくつかの問題点についてお話ししました。一番の問題点は、同時に開始する試合の数が多過ぎるためにリーグ・オブ・レジェンドの実行プラットフォームに過負荷が発生するという技術的な問題でした。そこで前回の地域ごとのテストでは、試合の開始時間をずらしてサーバーへの負荷を減らすなどの短期的な対策を取りつつ、試合開始処理の負荷を減らすために、一つの巨大なかたまりとなっていた実行プラットフォームの再構築を行うなどの長期的な対策への取り組みも始めました。
しかし、これらの改善処置を行ったにもかかわらず、ブラケットのローンチプロセスは同時に開始する試合をすべて処理しきれず、試合に参加できない状況が発生してしまいました。
しばらく現状報告がなかったことからご想像いただけるかとは思いますが、私たちは地域ごとのテストを中断して、Clashに変更を行うことを決めました。変更の狙いは、「サーバーの負荷を軽減する」、「トーナメント形式を維持する」、この両者のバランスをとることで、Clashを当初からお伝えしてきたエキサイティングな競技体験を楽しめるモードにすることです。
Clashに行われる変更
上記の目標を念頭に置きつつ、現時点では以下の変更を行う予定です。
ブラケットのローリングスタート:「全員が午後5時にロックインする必要あり」のようにスキルティアごとに開始時間を固定するのではなく、ロックイン可能な時間に数時間単位で幅を持たせます。ロックインが完了したチームは、参加可能なブラケットがあればすぐにそのブラケットに配置され、試合が開始されます。これによって試合開始時間をずらすことが可能になるだけでなく、プレイヤーも時間の都合をつけやすくなります。
1日で完結するトーナメントを2回実施:Clashが開催される週末には、これまでのように3日間にわたるトーナメントを1回実施するのではなく、1日で完結するトーナメントを2回実施するようにします。トーナメント構造が大幅に簡略化されることから、何らかの理由で問題が発生した場合でもブラケットや対戦の組み直しが容易になります。両日ともに8チームのブラケットが組まれ、各チームはどちらか1日だけ参加することも、両日ともに参加することも可能です。
ブラケットの修復:トーナメント構造の簡略化と併せて、トーナメント開催中に不測の事態が発生してもブラケットを修復できるよう、追加のシステムを開発中です。これによって、例えば最初の試合の開始前に対戦相手の接続が途切れてしまった場合でも、別のチームを見つけてブラケットを修復することが可能になります。
次のステップ
Clashのローンチに向けた今後の予定は以下のとおりです。
- 開発(現在進行中):新たなトーナメント形式にあわせてClashのシステムに改修を行います。
- 追加の内部テストを実施(まもなく開始):Clashを皆さんに披露する前に、念を押してすべての機能を再確認します。
- 地域ごとのテスト(2019年夏):変更が上手く機能しているか確認するために地域を限定してテストを実施します。このテストが上手く行けば(またはすぐに修復可能な問題しか発生しなければ)、地域を限定したテストを追加で行い、全地域でのリリースが可能かどうか判断します。
- グローバルベータ(時期未定):地域ごとのテストがすべて問題なく完了すれば、規模を拡大したベータテストを複数の地域で同時に実施します。
- ローンチ(時期未定):グローバルベータが問題なく終了し、スケーラビリティー(高負荷にも対応できる柔軟性)と復旧能力が向上した新システムを全地域に拡大できると確信が持てれば、晴れてClashのリリース準備完了となります。
終わりに
私たちも皆さんと同じようにClashの可能性を信じて、その成功を願っています。上記の主要な節目が近づいたときにはまた現状報告を行います。辛抱強くお付き合いくださっている皆さんからの支援に、あらためて感謝いたします。