皆さん、こんにちは!ランク開発チームのリード、Ed “SapMagic” Altorferが戻ってきました。最初に来年ランクシステムに行う予定の変更プランを発表したあと、それに対して皆さんから寄せられたフィードバックをまとめて、数週間前にご報告しました。それ以来、私たちは皆さんが、そして私たち自身も感じている大きな懸念に対する解決策に磨きをかける作業に全力で取り組んできました。
私たちはポジションごとのマッチメイキングとランクによって、より公平な対戦と意義のあるチャレンジを提供できると考えています。同時に、これらに対する重要な意見も皆さんから受け取りました──勝っても負けても、あらゆる試合はプレイヤーのスキルを反映するべきであり、選択するポジションやチャンピオンに関わらず、意義があるべきである、と。これについては私たちも同意見で、本日お話しする変更は、この両方の目的をシステムに反映させることを狙いとしています。
他のプレイヤーが試合を真面目にプレイしなくなるのではないか?
解決策:ランクの勝敗は他の全ポジションにもLPが“スプラッシュ(拡散)”します。スプラッシュは最初は中程度ですが(およそ+6/-3)、どこでもオプションの試合に勝利したり、逆にメインポジション以外の試合を真面目にプレイしていないと見受けられた場合にはその程度が大きくなります。
ポジションごとのランクとマッチメイキングによって、メインのランクの精度に影響を与えることなく、メインポジション以外でも公平な対戦で自分自身に挑戦することが可能になります。しかし、ランクを完全に分けてしまうと作業感が増して、勝ちたいという意志がなくなり、メインポジション以外の試合に真剣に取り組まなくなるのではないかという懸念が当初から存在していました。
そこでスプラッシュ(仮名称)というシステムを導入することにしました。これによって、あらゆる試合があなたのスキルレベルを反映しながらも、メインポジション以外で迷惑行為をするプレイヤーを排除できます。この仕組みはその名のとおりで、試合が終わるたびに、通常獲得/喪失するLP量に応じて、LPの一部が他のポジションにスプラッシュします。最初にお断りしておくと、具体的な数値については今後調整を行うことになりますので、それを考慮したうえで以下の参考例をご覧ください。
参考例 — どこでもオプションでプレイした場合
たとえば、あなたはメインポジションがミッドのシルバーで、1勝すると平均20 LPを獲得するとしましょう。そして対戦待ちでどこでもオプションが有効になり、サポートになったとします。この試合に勝利すると、トップとジャングルでおよそ6 LPを獲得し、メインポジションでプレイさせてもらえなかったことを考慮して、メインポジションでは約10 LPが獲得できます。
参考例 — 不運が続いた場合(またはトロール行為)
逆に、同じミッドのプレイヤーがランクで勝てずに苦戦して連敗中だったとしましょう。スプラッシュの大きさは直近X試合における敗北数に応じて決まります。したがって、最初は他のポジションへのスプラッシュ量は-3程度ですが、特別に不運が続いてしまうと(またはトロールした場合。皆さんはそんなことはしないと信じていますが)、スプラッシュ量は最大-15まで増加します。
ポジションごとのマッチメイキングは悪用されないか?
解決策:プレイヤーの全ポジションのMMRがリンクされます。ときどきポジションを入れ替えるだけなら何の影響もありませんが、ポジションの入れ替えを繰り返しているとリンクの結びつきが強くなり、メインポジション以外でプレイした際によりレベルの高い相手と対戦が組まれるようになります。
ポジションごとのマッチメイキングがあれば、どこでもオプションでプレイしたときや新たなポジションに挑戦する際にマッチメイキングが大きく改善されて、公平な対戦が組まれるようになります。とはいえ、解決すべき深刻な問題が存在するのも事実で、デュオパートナーと頻繁にポジションを入れ替えたり、新たなポジションでプレイしてスキルレベルの低いプレイヤーを圧倒しようとするプレイヤーが現れる可能性もあります。
スプラッシュと同じ様に、全ポジションのMMRをリンクすることで、これらの問題を軽減します。このリンクは最初は緩やかですが、プレイしているポジションが不明確であると見受けられるようになるほど、結びつきが強くなります。
参考例 — 新たなポジションでプレイする場合
たとえば、あなたはメインポジションがミッドのゴールドで、新たなポジションでプレイしようとトップを選んだとします。マッチメイキングではあなたのミッドおよび他のポジションのMMRを参考にして初期スキルレベルが算出されるので、ブロンズからではなく、おそらくシルバーからスタートすることになります。
参考例 — 頻繁なポジションの入れ替え
あなたは上記と同じプレイヤーで、他のプレイヤーとデュオでプレイしていたとしましょう。デュオの相手が「自分はトップメインだから、お互いにポジションを入れ替えて対戦待ちをしておいて、試合が始まったらポジションを元に戻してスキルレベルの低い相手と対戦が組まれるようにしよう」と提案してきたとします。このパターンを見抜くのに1、2試合は必要になりますが、私たちはポジションの入れ替えが行われたことを検出して、これらの試合については適切に調整を行います。あなたがいるチームは勝てる可能性が高いと考えられるため、あなたが獲得するLPは減少して、敗北時に失うLPは増加します。その後、あなたの各ポジション同士のMMRのリンクが強まり、プレイするポジションに関わらず、ゴールドのプレイヤーと試合が組まれるようになります。
MMRのリンクの結びつきが強くなって悪用が阻止されるまでに数試合かかるのは確かですが、その間の試合の質は、ポジションごとのスキルレベルがマッチメイキングで考慮されていない現在の試合とほとんど変わらないはずです。
ランクの作業感が増すのではないか?
解決策:シーズン終了時のランクのリセットを緩和して、ほとんどのプレイヤーが以前よりも高い初期ランクからスタートするようにします。メイン以外のポジションでプレイするときはLPがスプラッシュし、LPの獲得量は増加して喪失量は減少し、全シリーズに昇格戦ヘルパーが用意されるため、昇格が早まります。
ポジションごとのランクによってプレイヤーは幅広く、新しいやり方で自分自身に挑戦することが可能になりますが、2つのポジションでランクに到達するのに2倍の試合数をこなす必要があるなら、それがメリットだとは感じられません。ましてや3つ、4つ、5つのポジションなら言わずもがなです。どこでもオプションのプレイヤーを疎外することは、「スキルの幅広さをより評価する」という私たちの目標のひとつに真っ向から反しています。
この懸念には、すでにランクシステムに用意されている複数の仕組みを使うことで対処できると考えており、プレイする試合数を現在よりも少し増やすだけで、2つか3つのポジションでその人の最高ランクに到達できるようにしたいと考えています。真のどこでもオプションプレイヤーが全ポジションで最高ランクに到達しようとすると、もっと多く試合をこなす必要がありますが、5倍の試合数が必要になることはありません。それについて以下で詳しく見ていきましょう。
1つのポジション
次のシーズンより、シーズン開始時のランクリセットを緩和して、ほとんどのプレイヤーの初期ランクが高くなります。他にも振り分け決定戦に変更を行うことから、どこでもオプションの存在を考慮しても、現在よりもランク上昇にかかる時間は短くなります。これによって、現在よりもランクの作業感が遥かに薄れます。
2つから3つのポジション
メインポジション以外でプレイする際にはより多くのLPを獲得できるようになります。また、メインのランク以下の他のポジションでは、昇格戦ヘルパーを全シリーズに適用します。さらに、LPのスプラッシュによって獲得したLPの一部が他のポジションにも加算されるため、メインポジション以外をプレイする際の大きな助けになるでしょう。
4つから5つのポジション
万能型プレイヤーは上記すべての恩恵を受けられることになります。さらに、スプラッシュに少しだけ調整を行い、どこでもオプションで対戦待ちした場合にはLPスプラッシュの効果を大きくすることで、昇格戦シリーズへより早く参加できるようになります。
適切なバランスを見つけるために調整を行っていく予定ですが、これは他に行う変更とも理にかなっていますし、プレイする試合一つ一つの価値をさらに高める助けになると考えています。また、ランク褒賞を通して万能型のプレイヤーを評価する手段を追加することも考慮しています。
次回予告と今後の方針
今回の投稿で皆さんの懸念や疑問に私たちがどう対処するのかについて、感覚をつかめていただけたら嬉しいです。これから数ヶ月に渡って定期的な報告と確認を続けていきます。次回はティアとディビジョンへの変更について詳しくお話ししますので、ご期待ください!
今回が3回目となりますので、もう仕組みはお分かりだと思いますが、これまで皆さんが寄せてくれたフィードバックには大変感謝していますので、今後もこれらの変更について皆さんからのご意見をお待ちしています。
来年行われるランクシステムへの変更の最新情報については、以下の記事をご覧ください。
投稿1:/dev:2019年に行われるランクシステムへのアップデート
投稿2:2019年ランクシステムへの変更プランに対する皆さんからのフィードバック
投稿3:/dev:ランク2019に対するフィードバックに応えて(本記事)