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バトルキャスト イラオイ:モデリングとテクスチャリング

バトルキャスト イラオイのコンセプトアートを3Dキャラクターにトランスフォーム

SilverUnicornによる

“バトルキャスト イラオイ”(仮名称。最終名称は未決定)の見た目は、前回の記事の時点でほぼ完成していました。今度は、そのコンセプトをゲーム内で実現する番です。まず、コンセプトアートを基にした3Dモデルの構築を行います。そのモデルを使って彼女のキットが作られます。

3Dモデリング

コンセプトがほぼ完成に近づいた時点で、私たちはそれを“3Dにしたらどうなるか”という視点から眺めてみて、形と色の両方の面で認識しやすいように調整を加えました。

篭手とロボットヘッドにあった白いマーキングは、ハイライト(光の反射)と見間違われるケースが出てきていたので削除しました。そしてモデルの質感を整え、頭や髪の毛、ゴーグルの色を明るくして、布地の緑色は落ち着いた色合いにしました(皮革の緑色はより暖かみのある色になっています)。

現在のコンセプトアート

顔のマーキングは一時的に削除しています。これは目が4つあるかのように見えてしまっていたためです。再度マーキングを加えることも考えていますが、目との違いを明確にするには繊細な調整が必要で、そのような作業は一般的に開発の終盤に行われます。これについては、他のさまざまな可能性も模索し続けていきます!

スキンのモデリングを開始する際、使える素材はそのチャンピオンのベースリグとスケルトンのみです。まず、イラオイの古いモデルからいらないパーツを取り除き、新スキンのベースとなる体を構築しました。このプロセスには時間がかかることがあるので、私たちはコンセプトが確定されるよりも早く作業を開始しました。スキンの全パーツの製作を始めることはできなかったので、最終的に使われる可能性が高い部分からモデリングを始めました。

プロキシアンラップとプロキシテクスチャによる超ラフなゲーム内モデル。

基本的なモデルを作成することによって、彼女の髪やアーマーがゲーム内でどのように見えるかを確認することができます。さらに、リグですべての関節が正しい位置にあるかどうかも確認しました(特に指)。その後、ポリゴンを整理してから、モデルの型作りを始めました。 

クラシックイラオイのモデルを“バトルキャスト”イラオイの基礎モデルへ

このような基礎的なモデルを作成するだけでも、長い時間をかけて多くのバージョンを経る必要があります。ですが、これによって彼女のゲーム内の動きや見た目が決まるので、スキンの元となる確固とした基礎を作っておくことはとても重要です。

ワイヤーフレーム、スムージンググループ、アンビエントオクルージョン・ベイク

モデルを完成させると、スムージンググループを設定しました。これはゴツゴツとしたモデルを、ゲーム向けの洗練されたものに変えていく作業です。その後、テクスチャ作成の第一歩となる、“アンビエントオクルージョン・ベイク”を行いました。テクスチャとはモデルに貼り付ける2Dイメージのことで、鮮やかな色彩やディテールによってモデルに命を与えます。それらは例えばモデルの布や皮革、金などの素材に見ることができます。

これは開発中のテクスチャマップで、これを使ってキャラクターモデルの上に配置する素材や色の編集を行います。

“アンビエントオクルージョン”のベイクが終わってコンセプトアートが最終決定されたら、次は色やディテールの追加です。最初に、ハードライトレイヤーにフラットな色を追加しました。これが色のベースレイヤーとなり、その上にディテールを追加していきます。ハードライトレイヤーを使うことで色が際立ち、よりリッチな質感が得られます。

次に大きなソフトブラシを使ってオーバーレイに簡単にライティングを追加し、さらに、より暗い色のオーバーレイレイヤーを追加しました。

炎のベースレイヤー、ハードライトレイヤー、上から下までグラデーションになったオーバーレイ レイヤーの細部仕上げ。

それが終わったら、コンセプトに合うように着彩します。最初の画像はイラオイらしく見えなかったので、私たちは方向性を少し変えて、肌の色合いや特徴をベーススキンに近づけようと試みました。

最初のペイントオーバーはイマイチだったので、肌の色合いがクラシックのイラオイに近くなるように調整しました。

実際のチャンピオンはゲーム内では常に動いていますが、この段階ではモデルが動いていませんから、色を付けたスキンがゲーム内でどのように見えるかは推測するしかありません。ゲーム内に導入して実際に動かしてみたところで、初めて良いところと悪いところが見えてきました。

モデルはすでにテクスチャリングの段階に入っていますが、必要に応じて再調整を引き続き行います。

以下の画像でのモデルの完成度は35%~40%です(次はいよいよ触手です!)。

スキルのブレインストーム

コンセプトの確定、そしてモデリングの作業を続けながら、私たちはイラオイのキットをどうすべきかについても考えていました。

これは何でもありの“ブルースカイ(青天井)”ミーティングで行いました。このミーティングには制約が一切なく、イラオイのトーテムをヴェル=コズの頭にするなど、どんなアイデアでも提案できます。

イラオイのE(「魂の試練」)は“凄まじく奇妙”であるべきだという総意が得られた時点で、ミーティングは正式に始まりました。ブルースカイミーティングで提案された面白いアイデアを以下にまとめます。

オーディオ/サウンドエフェクト

  • Eで発生したクローンを攻撃したとき専用のサウンドエフェクトを用意する
  • 特に怒ったときなど、特定の言葉には部分的に加工したボイスを用意する

ビジュアルエフェクト  

  • E – ホログラムまたはスキャンライン的な装置を取り出す。これは攻撃されると煙を吹いて火花を散らす、または常に色が変化する
  • E – 無数のヘビのようにワイヤーが飛び出してきて互いに絡まり合いながら掴む
  • R – ジェットパックで飛んでからダンクを決める
  • R – 爆発、電気、煙、ワイヤー
  • R – 標的あるいはレジスタンスのシンボルの形に地面が割れる
  • トーテムの中に轟音を立てて震えるパイプがある
  • 発動時はトーテムが開く
  • 呪いをかけられると、ハッキング風のオーバーレイが表示される
  • トーテム内のワイヤーに電気が走る

アニメーション/リコール 

  • リコール
    • トーテムをいじるとレジスタンスのシンボルを投影する
    • 地下塹壕に忍び込む
    • ビクターの倉庫を襲って彼をボコボコにする
    • トーテムを逆さにしてサルサボウルとして使う
    • トーテムを逆さにして配線をいじる
    • トーテムを足下に投げて、その上に立ちレジスタンスの旗を掲げる
  • ダンス:トーテムを頭にかぶってロボットダンスを踊る
  • 死亡時:爆弾を取り出し爆発させる
  • 攻撃を受けたトーテムが痛みに叫び声をあげる
  • ジョークを聞いてトーテムが笑う
  • R – ホームガード効果中はジェットパックを使う

これらのアイデアはほんの一部にすぎず、また残念ながらほとんどは使われないまま終わることになるでしょう。ゲーム内では上手く機能しないものもあれば、あまりにも突拍子のないものや、このスキンにそぐわないものもあります。

次の記事が出るころには、彼女のキットの具体的な内容が決まり、スキルの開発が始まっているはずです。

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