皆さん、こんにちは!チャンピオンごとに条件を達成してその進歩を確認できる新機能、「エターナル」がパッチ9.17でPBEにリリースされます。この機能があれば、自分がお気に入りのチャンピオンで達成した成果を他のプレイヤーに見てもらうこともできます。エターナルの解除方法や装備方法の詳細については、こちらのFAQをお読みください。今回の投稿では、この機能における私たちの狙いや、この新たな実績システムをデザインした経緯、今後の予定など、エターナルのさらに深い部分についてお話しします。
エターナルを開発しようと思った経緯は?
私たちは数ヵ月ごとに世界中のプレイヤーに向けて、LoLにどんなカスタマイズ要素を追加して欲しいかについて、アンケートを行っています。そこで常に要望が多いのが「チャンピオンごとの実績システム」です。もちろん、簡単に追加できるような要素ではありませんが、どういった機能になり得るかを模索してみることにしました。140体以上のチャンピオンすべてに意義のある実績を追加するだけでも容易ではありませんが、こういったシステムをLoLに追加することで、今までにない新たな可能性についても追求してみたいと考えたのです。
そして試行錯誤の結果、以下の3つの大きな目標が定まりました。
- 試合の内外で自分が達成した実績を披露できる方法を提供する
- 既存のマスタリーとランク以外の新たなやり込み要素を提供する
- 達成報酬としてユニークな特典を用意する
これらを念頭に置いて、私たちはプレイヤーをRiotに招待し、キルやアシストといった一般的なやり込み要素と、そのチャンピオンならではのやり込み要素とのちょうど良いバランスを探りました。チャンピオンのやり込み要素について例を挙げると、サイラスのエターナル「身から出た錆(※仮名称。以下、すべてのエターナル名も同様)」は、サイラスが相手から奪ったアルティメットスキルで、その相手をキルした回数が記録されます。
エターナルは勝ちを無視したプレイにつながらない?
すべてのエターナルにおいて、好ましくない戦い方を推奨することにならないか、まずは理論的に検証しました。その上で実際にテストプレイを行い、達成時に十分な満足感を得られるか確認していきました。エターナルの目標──「達成を目指す過程で楽しさや意義を感じられるゲームプレイを促す」ことができるシステムを作り上げる上で、こうした検証やテストプレイは非常に役立ちました。とはいえ、「目標達成につながるプレイ」と「楽しく有意義なプレイ」のバランスが取れたエターナルのデザインを考えるのはやはり容易ではありません。試してみてどちらかに偏り過ぎていると感じた場合は、ぜひともフィードバックをお寄せください。
また試合中、エターナルの目標に気を取られすぎないようにする工夫も行っています。ツールチップにマウスカーソルをあわせれば、次のマイルストーン(達成目標)にあとどれくらいで到達するかいつでも確認可能ですが、トラッカーを注視しすぎないように設計しています(試合中はマイルストーンの進行状況を一切表示しないという方法も試してみましたが、あまり良いものではなかったので、ツールチップという形に落ち着きました)。
ミッションやマスタリーと同じように、エターナルも皆さんからのフィードバックをもとに時間をかけて調整、洗練していくつもりです。リリース後も上手く機能しているかしっかりと観察していきますが、もしエターナルの記録達成を最優先したプレイで試合を不当に乱すプレイヤーを見かけたときは、ゲーム内報告(レポート)機能を使ってお知らせください。
エターナルがRPでしか入手できない理由は?
このシステムを開発するにあたり、他のゲームでは同じようなシステムがどのように扱われているのかも調べました。「Counter-Strike: Global Offensive」のStatTrack weapons(スタッツ追跡武器)のルートボックスや、「Dota 2」のHero Relicsが利用できる定期購入モデルでは、レア度がシステムの鍵になっています。そこで当初は戦利品をベースにしたシステムを考えていたのですが、それでは複雑になりすぎるし、LoLでは満足感が犠牲になってしまうと感じられました。最終的には基本に立ち返り、3つのエターナルをセットにしてRPで販売するシステムに決めました。
また、正直に言いますと、エターナルの開発は非常に手間がかかるものでした。このシステムを安定して機能させるため、技術的な新要素が大量に組み込まれています。また、エターナルの対象となるチャンピオンの数は非常に多く、さらに将来的な拡張性や安定したサポートを提供するとなると、この機能を導入するにはRPでの販売が不可欠だという結論に至りました。
エターナルの彫像にはどんな意味が?
プレイヤーが達成する実績の種類に応じて、異なるビジュアルを用意したいと考えていました。そこで、「ルーンテラの古代の神々にプレイヤーが功績を奉納すると、神が応えてくれる」というアイデアを下地に構想を進めました。これによって、様々なプレイスタイルにあわせた複数のエターナルを登場させることができました。
各エターナルの詳細および対応するプレイスタイルは以下のとおりです。
※以下、すべてのタイトルおよびモットーは仮名称および暫定的な内容です。
これらは絶対的なルールというわけではなく、シェンの「パーティークラッシャー」のように、どのカテゴリーに入れるべきか議論してもなかなか決まらなかったエターナルも存在します。
「護り手」のエターナルのひとつである「パーティークラッシャー」は、アルティメットスキルで味方の近くに移動してから数秒以内に敵にタウントを与えた回数をカウントするものですが、このエターナルは「トリックスター」ではないかと考える人もいるかもしれません。なぜなら、体力の低下したADCを“おとり”に使って戦闘の流れを変えようとするケースも考えられるからです。とはいえ、ほとんどの場合は味方を守ってダメージを軽減することが目的だろうと考えて「護り手」に決めました。このようなエターナルは数多く存在しましたが、できる限りの状況を考慮して最終的な分類を行いました。
また、高いプレイスキルを求められるものから、ほとんどプレイスキルを必要としないものまで、第1弾のエターナルにはバラエティーに富んだものを用意しました。プレイヤーラボの調査では、プレイヤーがシステムに求める内容が多岐に渡っていたので、第1弾では様々なタイプのものを用意して、プレイヤーの間でどのエターナルが人気になるのか見ていこうと考えています。エターナル第2弾も開発中ですので、お気に入りのチャンピオンにどんなエターナルを追加して欲しいか、皆さんのご意見をお聞かせください!
「エターナル」をレベルアップすると、どんな特典があるの?
エターナルにやり込み要素を導入するにあたっては、目標達成時にプレイヤーが特別な満足感を得られるようにしたいと考えました。参考にしたもののひとつが、フィットネスの“自己ベスト”です。エターナルのいいところは、自分がメインチャンピオンで最高のプレイをした瞬間を捉え、それを即座に他のプレイヤーに自慢できることだと思います。
とはいえ、最初の数試合で自己ベストを達成しても面白くないので、エターナルに火を灯し終えてからでないと「自己ベスト」のシステムが解除されないようにしました。特定のエターナルで5つ目のマイルストーンに到達するとエターナルへの献火が完了し、「自己ベスト」に挑戦できるようになります。最初は簡単にマイルストーンを達成できますが、徐々に達成すべき回数が増加していき、5つ目のマイルストーンに到達するにはチャンピオンマスタリー5に到達するのと同じくらいのやり込みが必要となります。5つ目のマイルストーンに到達して火を灯し終えると、そこからは必要な達成回数が一定となり、頻繁にマイルストーン到達を体験できるようになります!各マイルストーン到達に必要な達成回数は、以下のグラフのようになっています。
また、試合中に自己ベストを更新すると、ゲーム内で他のプレイヤーに向けてアナウンスが表示されます。自己ベスト更新のアナウンスは、試合終了後の対戦結果画面でも表示されます!
また、セット内の全エターナルで献火を終えると獲得可能な、やり込み要素のある追加報酬も用意しました。初期のテストプレイで、素晴らしいアイデアがプレイヤーからたくさん出ましたが、この「マスタリーエモートのアップグレード」というアイデアもそのうちのひとつです!これなら新たなキー割り当てなどを必要とせず、プレイヤーの間ですでに馴染みがあるものを拡張して報酬を提供できるという利点があります。セット内の全エターナルに火を灯し終えるとマスタリーエモートのビジュアルが豪華になり、火を灯したセットの数がエフェクトに反映されます!
エターナルの今後の予定
今回のリリースは、あくまで第一歩です!先ほどお話ししたように、全チャンピオンの第2弾のセットもすでに開発を進めていますが、第1弾のセットをプレイされたら、ぜひご意見をお寄せください。また、マイルストーンの装飾(スターガーディアン、PROJECTなどのテーマ)やシーズンごとのランキングなど、エターナルの追加要素はいろいろと考えていますが、現時点ではまだ確定しているものはありません。
エターナルのリリース後、皆さんがさまざまな記録を達成していくのを今から楽しみにしています。それでは、またサモナーズリフトでお会いしましょう!