2018年になってからしばらく時間が経ち、イレリアの刃がサーバーを飛び交っています。さて、今回はチャンピオンチームの今年の計画についてお話ししようと思います。まずは個別のチャンピオンの話に入る前に、一歩引いて大局的な視点から、今後のチャンピオン開発の方向性について触れておきます。
新旧のチャンピオン
昨年、私たちは「チャンピオンアップデートチーム」と「新チャンピオン開発チーム」をひとつの大きなチームに統合しました。この統合を行った大きな理由は、プレイヤーやLoLのニーズの変化に合わせて、より柔軟なスケジュールでチャンピオンをリリースできるようにするためです。ゲームが進化することで相対的に古びてしまい、大規模なリワークが必要になっているチャンピオンの数はどんどん増えています。さらに、現在140体ものチャンピオンが存在していることから、新チャンピオンでエキサイティングな新しいゲームプレイを提供することへのプレッシャーも非常に大きくなっています。ケインの恒久的な変身や、ゾーイのサモナースペルを盗む能力、ザヤとラカンの独特なシナジー効果など、これまでLoLになかった要素を体験させてくれることが、特にうまくいったチャンピオンに共通する要素となっています。
新チャンピオンに求められる水準がどんどん高まっているなか、今後リリースしていく新チャンピオンも、それぞれにユニークなゲームプレイ体験をプレイヤーに届けることができなければなりません。そこで、リリースされる新チャンピオンが毎回新たな可能性を提示できるように、新チャンピオンのリリース頻度は少し下げる予定です。とはいえ、常に新鮮でモダンなゲームプレイを維持することの重要性は理解しているので、VGU(ビジュアル・ゲームプレイ・アップデート)のリリース頻度は増加させます。これにより、長く放置されていたり、古びてしまっている多くのチャンピオンに対処することが可能になります。私たち自身はこの方向性の変化から生じる展開をとても楽しみにしていますが、皆さんのご意見もぜひコメント欄でお知らせください。
決して海に背を向けてはいけない
少し話題を変えて、次にリリースされるチャンピオンについてお話ししましょう。私たちは、今あるほとんどのサポートよりもダークで深いテーマを持った、新たなサポートをリリースしたいと考えました。一方で、アグレッシブなプレイメーカーを作りたいとも考えました─単に溺れる味方を助けるだけでなく、自らの手で敵を溺れさせてしまうようなプレイメーカーです。
十分な体力を維持し、海に呑まれないようにして、狙われているのが自分ではないことを祈りましょう。
死は、始まりでしかない
前回、エイトロックスのアップデートはゲームプレイのみに留まるとお話ししていましたが、彼のスキルセットの新たな方向性である「執拗に敵を追いつめる大剣のデュエリスト」というアイデアが固まってくるにつれて、現在のビジュアルでは新しいエイトロックスのプレイ感覚を十分に表現できないということに気付きました。新たなエイトロックスはよりパワフルで重量感があり、全体として以前よりも相手に威圧感を与えるようデザインされています。そこで、ゲームプレイの感覚にふさわしい見た目にするために、部分的なキャラクターモデルのアップデートが必要だと考えました。とはいえ、100%新しいアニメーションを用意したり、全スキンを作り直すような、完全なVGUにはなりません。ベースモデルの変更にあわせて少しだけスキンに手を加えることになるでしょう。ただし、彼を新しいチャンピオンと同等な水準まで引き上げるべく音声は一新され、残忍さが増します。誰だって、エイトロックスが肉体的にはもちろん、言葉でも敵をボロボロにしてしまうところを見たいですもんね。
商売道具
次は影に潜みつつ、アカリのVGUについてお話しします。前回のロードマップでは、アサシンクラスの中でも際立った特徴となっている「黄昏の帳」は残したいと話しました。しかしながら、基本的な機能は変わらないものの、「強烈なダメージを与えてから位置を変え、再び攻撃する」という彼女のゲームプレイパターンがより魅力的なものになるように、このスキルに大きな変更を加えます。「黄昏の帳」以外で言うと、彼女の忍者というテーマに合致した高い機動性を維持することは重要だと考えているので、それがなくなることはないでしょう。
他にも、攻撃力と魔力の両方の反映率を持つ柔軟性は、「アカリは様々な武器を会得したチャンピオンである」と感じさせてくれる要素になっていることから、この特徴は残しておきたいと思っています。また、テーマについても、現在の物語を数年進めて、忍者として独り立ちして世界に挑む彼女を取り上げます。
これこそ真の友情の力
そしていよいよ、次に計画されている大規模なVGUであるイエティについて話せるようになりました。ヌヌとウィルンプは「うまく年を取れている」とはまるで言えない状態なので、一から作り直します。残しておく価値のある特徴的なスキルもいくつかあるので、このダイナミックなデュオが持っているすべてをご破算にしてしまうことはありませんが、テーマ的にはヌヌとウィルンプはもっと気まぐれで陽気な存在であるべきだと考えています。この二人の関係性をしっかりと解凍したうえで、お互いにとって真の友情が意味するものは何なのかを煮詰めていきたいと思っています。
ヌヌとウィルンプからは、初めて雪合戦をしたときや、寒い冬の夜に仲の良い友だちと寄り添って体を温めていたときのような、子供らしい純真さを感じてほしいのです。とはいえ、彼らは雪合戦とホットココアだけの存在ではありません。追い詰められれば、ウィルンプがフレヨルドの巨獣の真の恐ろしさを敵に知らしめることになるでしょう。
今回はここまでです!お読みくださりありがとうございました。皆さんからのご意見をお待ちしています!