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/dev: ルーンの再構築、振り返りとこれから

うまく機能しているもの、していないもの。そして今後の計画について。

Fearlessによる

皆さんこんにちは!Riot Fearlessです。今日は、新ルーンの現状についてシステム的観点からお話してみたいと思います。具体的には、現状うまく機能している要素、今後数カ月のスパンで改善していきたい要素、そしてもう少し長期的な目標について書いていきますね。

現状うまくいっている要素

「ルーンの再構築」の導入自体は私たちが予想した以上にスムーズに進んだと思います。ゲームプレイの面では多様性と戦略の幅が広がったと思いますし、プレイヤーの皆さんが熱心にルーンの理論構築や実験、議論を重ねてくれたことは私たちにとって大きな驚きであり、また喜びでした。特定のチャンピオンで特に効果の高いルーンが無いわけではありませんが、多くのチャンピオンが複数のルーンセットで運用されるという多様性が生まれていますし、さまざまなチャンピオンが活用できるルーンというのも多数存在しています。

これが特に顕著なのが、独創的でユニークな選択肢として用意した「天啓」パスの各種ルーンでしょう。一番人気は「ねこばば」で間違いありませんが、通常のプレイやAll-Starsを見る限り、「解放の魔導書」やキーストーン以外の一部のルーン(「先行投資」や「ビスケットデリバリー」など)もワクワクするような使われ方がされています。

またゲームデザイン記事に寄せられたフィードバックやPBEのテスターの皆さんの協力、そしてSNSを通じて、プレイヤーの皆さんがルーンシステムについて深く理解していること、そしてルーン選択のトレードオフ(ある利点を取るために犠牲にする別の点)をよりはっきりと意識するようになっていることも知ることができました。わざわざ時間と手間を割いてルーンシステムの改善にご協力いただいた皆さんに、この場を借りて改めて心から感謝いたします。

現状うまくいっていない要素

ステータスボーナス関係のルーンは制約が多く、そのせいで特定のパスを選ぶのを敬遠させる結果になっていると考えています。たとえば、ファイター系チャンピオンで「栄華」パスのキーストーンを取りたいけれど、攻撃速度を上昇させるルーンは取りたくないというようなケースです。ルーン開発時には各パスの独自性を際立たせるためにステータスボーナスの影響度を控えめにしていたのですが、今後は別のアプローチでプレイヤーの選択肢を減らさないステータスボーナスのあり方を試したいと思っています。

また「不滅」パスは全体的にいくつか問題があることも把握しています。現在の「不滅」パスは、レーン戦に不安を感じている耐久力のないチャンピオンが喜んで取れるような選択肢になっているとは言えません。耐久力が欲しい状況ならばどんなチャンピオンでも取れるパス、というのが「不滅」パスの目指すところなので、この点についてはまず「心身調整」から改善に着手したいと思います。なお、このルーンについては大小様々な変更を検討していますが、まだ具体的な時期は決まっていません。

「不滅」パスはさまざまなタイプのチャンピオンにとって有益な選択肢にすると言いましたが、現在はファイター系チャンピオンがこのパスを取る意味が、純粋なタンク系チャンピオンと比べると特に低く感じられる状態にあります(乗算ボーナスが乗るルーンから得られる恩恵が低いため)。これ以外にも、「不滅」パスには十分なタフさを確保しつつも貪欲かつアグレッシブにプレイしたいファイターにとって有効な選択肢が不足しています。これはパスボーナスや複数のルーン、キーストーンまで影響する課題ですから、ひとつのプロジェクトとして今年1年で何パッチもかけて取り組んでいきます。

これから 

新ルーンには改良の余地がまだまだたくさんありますし、試合中だけでなく試合前のクライアント上でも楽しんでもらいたいので、今後もルーンの改善には全力を尽くしていきます。

ゲームプレイの面では、今後は何ヶ月、何年という時間をかけて積極的にルーンを追加・調整・再編していくつもりです。これには先に挙げたルーンだけではなく、楽しさを十分に提供できていないと判断したルーンも含まれます。たとえば「解放の魔導書」と「ミニオン吸収装置」は現在、活用できるべき状況においても十分な影響力を発揮できていません。今後はこういったルーンも、ゲームバランスの健全さを保ちながらもより楽しめるものにするべく取り組んでいきます。

またシステムの理解度が深まればルーンの影響度も変化しますし、プレイヤーの皆さんによる最善手の模索も進んでいくでしょうから、これについても注視していきます。プレシーズン中のデータ上でも試合時間やペースについて一定量の変化は見られましたが、ルーンが序盤に強く作用することを鑑み、試合のどのフェーズでペースが変わっているのかをしっかり把握する必要があります。また戦闘の継続時間の推移も重視しており、具体的には特定タイプのチャンピオンをキルするまでの平均時間が大幅に変化することがないかは継続して観察していきます。

最後に、ルーンページの作成や管理の面でも、利便性とプレイ体験の向上を目指して多数のアイデアを検討中です。具体的にはルーンページ一覧でのドラッグ&ドロップによる並び替え機能、既存ページの一括削除機能、そしてページ作成を鮮やかに彩る高画質ビジュアルエフェクトの実装を進めています。

おわりに

新ルーンの開発からリリースまでは長い道のりでした。しかしルーンは今後何シーズンにもわたって使われていくものですから、今後は改良・拡張にしっかりと力を注いでいきます。今すぐにでも今後の計画をお話したい気持ちはありますが、私たちが一番重視するのは、どのルーンの改善が「あなたにとって」一番大事かということです。というわけで、ぜひコメント欄などであなたの意見をお聞かせください。お待ちしています!

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